バニラ

●英名:Vanilla
●学名:vanilla planifolia Andrews
●科名:ラン科の樹緑つる性草本
●原産地:メキシコ、中央アメリカ
●主産地:マダガスカル、メキシコ、タヒチ、ハワイ、西インド諸島、スリランカ

 バニラの原産はメキシコ、中央アメリカで、ラン科のつる性植物である。最大の産地はマダガスカルで、世界需要の90%にも達する。スパイスとしては、さや状の実を利用する。この実は「バニラビーンズ」と呼ばれ、料理やお菓子、煙草、香水などに用いられている。
 バニラのさやは、丈が12〜25cmで細長い形をしており、そのままの状態では香りはなく、醗酵させることで芳香を発するようになる。収穫と加工に手間がかかるため、値段は高い。

バニラの香味

 バニラを醗酵させたものは、とても甘い香りを放つ。この香りを利用して、アイスクリームやプディングに使われていることは、あまりにも有名である。
 市販されているバニラエッセンスは、さやから抽出させたエキスをアルコールに溶かしたものである。しかし、このバニラエッセンスは加熱すると揮発してしまうため、エキスを耐熱性のある溶剤に加えて溶かし込んだ、バニラオイルもある。

バニラの利用法

■バニラの芳香成分はバニリンである。バニリンはとても甘い芳香であり、砂糖の甘味感を引き立てる効果がある。アイスクリームやプディング、カスタードなどの甘いお菓子には最適である。バニラビーンズ、バニラエッセンス、バニラオイルのそれぞれの特徴を理解して用いると、バニラの芳香を十分に活かした料理やお菓子ができる。
■バニラエッセンスの芳香は加熱に弱いため、冷菓に用いるとよい。加熱する料理やお菓子には、バニラオイルを利用する。
■ヨーロッパでは、バニラビーンズを利用することが多い。プディングやカスタードなどに入っている小さな黒いつぶつぶがバニラビーンズである。時折感じる歯ごたえが、なんとも美味しさを増してくれる。バニラビーンズを細かく砕き、砂糖と混ぜ合わせたものをバニラヌガーと呼び、スイートチョコレートなどに使われている。

バニラのエピソード

 バニラがヨーロッパに渡来したのは16世紀で、スペインがメキシコを征服した時である。その時のメキシコの王の飲み物であったチョコラートの美味しさに驚き、スペインにバニラビーンズを持ち帰った。その時のチョコラートは、ココアとコーン、バニラのパウダーとハチミツで作られていた。以来、バニラとチョコレートが世界中に広まったという。